[Jリーグ]

寸止めプレイは大嫌い / 2005-05-09 (月)

 2005 Jリーグ1部 FC東京対大宮アルディージャ (5/8 味の素スタジアム)

 後半ロスタイム終盤,大宮の同点ゴールが決まったとき,何人もの選手がピッチに倒れ込んだ.

 1999年のクラブ創立以来初の6連敗を喫したFC東京,村林常務からはもし次の試合に負ければ監督やフロントの責任を問う旨の発言が出た.当日,選手の連名の署名が入ったメッセージが観客に配られた.どうしても負けられない.

 試合は意外な形で動いた.まず前半15分頃,審判の不可解な判定で大宮がPKを得てゴールを決める.しかしこれに発憤したのか東京は2得点をあげ逆転に成功する.後半も東京の猛攻に鉄壁守備の大宮に混乱がみられた.ゴール前での大宮のファウルからPKを得るとルーカスが追加点を決める.しかしその直後に油断から大宮のゴールを許し,その後は集中を取り戻すもこのままロスタイムに突入.

 東京の選手がおかしくなったのはこのあたりからだ.セットプレイのチャンスなのに選手がちゃんとポジションをとらない.左サイドからゴールライン付近まで攻め寄って後はシュートを打てばいいのに下手にパスをしあう.結局このパスミスからカウンター攻撃を許し,同点ゴールを許してしまった.うずくまる選手たちに怒号が飛ぶ.というか私も叫んだ.「立て!早く起きろ!まだ(試合は)終わってないぞ!」 しかし選手が起きあがって攻め始めた時点で試合は終了した.

 あの最後のどたばたは何だったのかはよくわからない.もしかしたら連敗地獄から解放されたい気持ちが戦う気持ちを失わせてしまったのかもしれない.試合終了後,観客のブーイングはなかったがその拍手は力のないものだった.私はブーイングしようと思ったが思いとどまった.観客の私が何も言わなくても勝利の目前で自滅した悔しさは身にしみてわかっているはずだと思ったからだ.